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「正常を知らなければ、異常は分からない」
私に整体技術を教えてくださった、業界で「ゴッドハンド」と呼ばれる先生の良く言っていた言葉です。(本人はゴッドハンドと呼ばれるの嫌がっていましたが)
確かに多くの方は「骨盤前傾を直したい」「反り腰を直したい」「猫背を直したい」など姿勢に関する悩みを持たれています。
そのような方は当院にもたくさんいらっしゃいます。
しかし、実際にそのようなお客様の姿勢をチッェクしてみると多いのが…
「骨盤前傾を直したいと言っていたが、調べると前傾してなかった」
「反り腰を直したいと言っていたが、調べると反り腰ではなかった」
「猫背を直したいと言っていたが、調べると猫背では無かった」
というケースです。
で、ご本人に「正しい骨盤の角度、腰の反り具合、背骨のS字カーブ」などを知っているか?伺うと今のところ100%の方が知りません。
という事は…
そもそも正常を知っていれば、悩まなくて良い事で悩む必要が無かったかもしれないという事です。
O脚のお客様も同じくです。
意外に思われるかもしれませんが、O脚を直したいといらっしゃったお客様で調べてみるとX脚だったという事は多いです。
「そんな事ないでしょ?」と思われた方もいらっしゃると思いますので、論より証拠ですから早速ご自分で「O脚、X脚、XO脚」のチェックをしてみましょう!
① まず、立位で目を閉じたままでその場足踏み5~10歩行います。
② 目を開けたら、脚の向きはそのままで、両膝がくっつくまで脚を閉じます。
③ 膝が付く前に踝がくっついてしまった方は「X脚」です。
④ 踝が付いても膝が付かない方は「O脚」です。
⑤ 膝も踝もくっついたが、ふくらはぎが付かない方は「XO脚(膝下O脚)」です。
ちなみに膝、ふくらはぎ、くるぶしの全てがくっつく方は良好な脚です。
動画でチェック
更に細かく解剖学的に正常な脚のアライメントの説明をします。
・先ほどの「O脚チェック」の①~②を行い、膝、ふくらはぎ、内踝の3つがつく
・膝のお皿が正面(お腹の方向)に向く
・つま先は5~18度外側を向く
以上です。
「つま先が外側?」と思った方がいらっしゃるかも知れませんね?
実は解剖学的に正常なアライメントでは「つま先は外側を向きます」
これは骨の形の問題です、詳しくは後程説明いたしますが…ここで覚えておいて欲しいのは、正常な骨格の方だと膝が正面でつま先はやや外側を向くのが自然なのです。
雑誌やモデルさんのようにつま先を前に向ける姿勢は、実は人の骨格を考えると大変不自然なのです。
つま先が外側を向く理由は、直接的には脛の骨である「脛骨」が膝から足首に向かって外側に捻じれているからです。
あと細かい事を言うと、足首の関節(距腿関節)の付いている向きも少し外向きなんです。
股関節の付け根の部分の捻じれ角(前捻角)が正常の範囲にあるなら、つま先は外側を向く人が正常と言えます。
しかし、ここでモデルさんがつま先を正面に向けているから、それが正常な姿勢と勘違いすると…
正常な姿勢より内側に脚を捩じって立つことになります。
どれだけ負担が掛かるか?は想像に難くないのではないでしょか?
もしかすると自分がO脚、X脚だと思っている人も、今回のチェック法で自然に立てば直ってしまった人もいるかもしれませんね。
いかがでしょうか?
正常を知らずに異常は分からない
正常をまず知る事の大切さを少しでも感じて頂けたなら幸いです。