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《新しい整体技術は作れるの?》
先日はメルマガで「新しい整体の技術を思いついた」「新しい技術の効果で姿勢改善する人が増えた」と書いたところ、自分で整体の技術って作れるものなんですか?とお客様に質問をされました。
実は同じような質問を度々頂くので、今回は「姿勢」と「整体技術」について少し科学的な話をしたいと思います。
《科学的な知識があれば新しい技術は作れる》
今回新しく作ったテクニックは姿勢改善のテクニックなのですが
例えば、皆さまが料理を作る時に「美味しいオムライスを作りたい」と思った時に
〇「クックパッド」を見てレシピを調べる人
〇自分流のオムライスを作る人
の2種類がいると思います。
クックパッドは例えで、別に他の何でも良いのですが…まぁ、既存のレシピを参考に作る人がいます。
それは徒手療法(整体、カイロ、按摩指圧など)の世界で言うなら「師匠の教えてくれたことを忠実に行う」先生になります。
しかし、そうでないパターン「自分流のオムライスを作る」という人はある程度料理の知識がある人で「オムライスの定義」「オムライスの構成要素」を知っている人になります。
徒手療法も同じです。
「姿勢の定義」「姿勢制御の構成要素」が分かっている人なら、それにアプローチする方法を考えれば良いだけなのです。
しかし、誰でも彼でも出来る訳じゃ無いです。
やっぱり、それなりの経験が必要にはなってきます。
また、新しく考えたテクニックの再現性も大切です。
今回のテクニックはかなりの再現性がありますので、自信をもってお客様に実施しています。(既に体験された方はあぁ!あれか!ですよね)
《姿勢制御の6つの要因》
人間の「姿勢の定義」に関してと「良い姿勢」に関しては「姿勢改善&体幹トレーニング徹底講座」というおくがわ整体院のデジタルコンテンツで詳しく説明していますので、気になる方はご購入下さい!
人間の「姿勢制御」については、現在のところ科学的には以下の6つの要因で成り立っていると言われています。
・バイオメカニクス的拘束
・運動戦略
・感覚戦略
・空間における定位
・動的な制御
・認知処理
の6つです。
この6つが正しく理解出来て、それに対してアプローチする方法を身に付けている人なら新しいテクニックを作り出す事は理論上可能だと思います。
しかし、うぬぼれでは無いですが上の6つの要素はセミナーで受講生に話をしても知ってる人はほとんどいないので、そう考えるとなかなか新しいテクニックを科学的な根拠を持って作り出そうと言う人は理屈で考えると少ないと思います。
クックパッドの通りオムライスを作るか?新しい技術だと言う人でもクックパッドのレシピを少しアレンジしたという人の方が一般的だと思います。
《これまでの徒手療法の技術は多くが6つの要因の1つしかアプローチしない》
こうやって施術を絶えずバージョンアップさせようと意識しているのは、私が4年ほど徒手療法を学んだ及川先生が絶えず新しい技術を取り入れていた事が一つです。
もう一つは理学療法士の世界で足の神様と言われていた「入谷誠先生」がセミナーで「3か月前を同じ事をやってると言う事は進歩していないと思え」と言っていた事も影響をしています。
当院に長い間通ってくださっている人は気付いていると思いますが、私は絶えず今より良い方法は無いか?と思いながら施術をしています。
私は及川先生だけでなく、色んな先生から様々なテクニックを学んできました。
・カイロプラクティック
・オステオパシー
・関節モビライゼーション、AKA
・中国推拿
・筋膜リリース、ASTR
・PNF
そんな多くの徒手療法では大昔は歪みは「バキッ」と関節を急激に動かす矯正で改善出来ると思ってやっていましたが、今は構造的な骨の配置を決定する要素として「筋・筋膜」が重視されるので、一時的に骨の位置を修正出来てもすぐ元に戻ると考えられている事と実際には「バキッ」とやったからと言って骨が動いている訳じゃない事が分かってきたので余りやらなくなっています。
その後に徒手療法では姿勢改善の方法として「マッスルインバランス」と言って、筋緊張の「強弱」、筋膜の短縮、など筋のバランスを修正する事で改善するようになりました。
つまり、筋・筋膜を緩める事で身体のバランス修正して姿勢改善につなげるのです。
イメージ的には建物の歪みを修正するのに近い?のかもしれません、構造にアプローチする訳です。
下のイラストは猫背の時に起こりやすい筋のアンバランスです。
専門家の間では「上位交差症候群」と呼ばれています。
フォワードヘッドポスチャーとは「頭部前方姿勢」の事なんですが、簡単にいうと頭が前に突き出ている猫背です。
この姿勢では胸の筋肉が短縮、または緊張します。
すると交差している肩の筋肉(僧帽筋上部線維、肩甲挙筋)も短縮、緊張します。
首の深層筋(インナーマッスル)が弱化すると交差している背中の筋肉(僧帽筋下部繊維、前鋸筋)も弱化します。
このようなケースではこれまでの徒手療法の技術では短縮、緊張している筋を緩める事で姿勢を改善出来ると考えてきました。
また、少しレベルの高い人は緩めるだけでなく、弱化している筋を刺激すれば更に効果的に姿勢を改善出来ると考えられてきました。
しかし、それは20年くらい前までの話で今はそんな単純な問題では無いと考えられています。
先ほど書いたように姿勢制御には「6つ」の要因があります。
このマッスルインバランスにアプローチする従来の徒手療法のアプローチ方法は6つの要因だと「バイオメカニクス的な拘束」に主にアプローチする方法です。
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