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健美脚コラム③ 運動や整体で改善可能なO脚とは?
こんにちは
整体とエクササイズで腰痛、肩こり、O脚の根本改善を目指す
東京 新宿 おくがわ整体院の奥川洋二です。
さて、前回の健美脚コラムは「直らないO脚」についてお話をさせて頂きました。
https://www.okugawaseitai.com/blog_detail?actual_object_id=298
「骨などの形態」が要因となってO脚(X脚)になっている方は残念ながら直らない可能性が高い、「直らないO脚」と言われています。
私は高校生の頃に整形外科のお医者様に「脛の骨が変形しているので、君のO脚は直らない」と言われたのを、膝と脛がぴったり着くまで自分の努力で直しましたが、かなりの時間と労力が必要になりました。
やはり、骨などの形態が要因になっているO脚は直らない、または改善がかなり困難だと言えると思います。
なので、お客様にも検査で骨の形態要因のO脚と分かった方には「頑張れば改善するかもしれませんが、かなり時間が掛かりますよ。」と事前に説明するようにしています。
やっぱり、何でもかんでも「すぐ直る」と言うのは嘘になっちゃいますからね。
さて、今回は「直るO脚」の話をしたいと思います。
「直るO脚」は別名「機能的要因のO脚」と言います。
ちょっと正確では無いですが、分かりやすく言いますと「身体の間違った使い方でO脚になっている」とも言えます。
では、どのように間違った使い方をすると「O脚」になってしまうのでしょうか?
実は昨年のフィットネス雑誌「ターザン」2021年7月22日号に理学療法士で業界でもとても有名な福井勉先生が説明してくださっている文章があるので、その文章を引用しながら説明したいと思います。
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~ここから引用~
骨盤が後傾し過ぎると、股関節は外向きに捻じられて、膝が外側にひろがりやすくなる。その結果生じるのがO脚。対照的に、つま先荷重などによって骨盤が前傾し過ぎると、股関節は内向きに捻じられて、膝が内側に閉じやすくなる。そうやって生じるのがX脚。
~引用終わり~
骨盤が後傾するとO脚、骨盤が前傾するとX脚になりやすいという事です。
どういう事でしょうか?
実は機能解剖学では、骨盤の前傾、後傾に合わせて脚全体が連動して動くと考えられています。
これを「下肢回旋運動連鎖」と言います。
舌を噛みそうなネーミングですよね!(?)
恐らくは一般の人は一生で一度も使う事は無い言葉に思います^^;
なので、ネーミングの事は忘れて頂いても結構ですが、人間の脚は骨盤が前傾すると骨盤の寛骨が内側に回旋します。(この動きを寛骨の内旋という)
そうすると寛骨に股関節がありますので、続いて大腿骨も内旋します。
それに続いて脛の骨、足の距骨と上から下へと順番に脚は内旋していきます。
逆に骨盤が後傾しますと、寛骨は外旋、大腿骨も外旋、脛骨も外旋、距骨も外旋と…上から下へと順番に脚は外旋していきます。
これだけではO脚と関係無さそうですが、実は股関節は内旋すると同時に内側に脚を閉じる「内転」という動きがカップルで生じます。
なので、骨盤前傾⇒股関節内旋・内転⇒X脚傾向になる訳です。
逆に、骨盤後傾⇒股関節外旋・外転⇒O脚傾向となります。
「なんだ!じゃあ、骨盤を真っすぐにすればO脚直るじゃん!」と思った方はなかなか鋭い方です!
実際に前回のコラムに掲載しました、骨盤のニュートラル(真っすぐ)ポジションのチェック法を使って骨盤をニュートラルにするとO脚、X脚が直る人もいると思います。
良かったら試してみてください。
どうでしたか?直りましたか?
少し良くなったという方が多いと思います。
もしかすると「完全にO脚直った」という方も少数ながらもいらっしゃるかも知れませんし、全く変わらなかったという方もいるかもしれません。
これは何故でしょうか?
O脚の原因が「骨盤の後傾」X脚の原因が「骨盤の前傾」だけなら、これだけで完全に直るはずですが、実際にはそれ以外の原因がある方が多いので直らないのです。
実は先ほど説明しました「下肢回旋運動連鎖」には「骨盤⇒足」へと「上から下」へと向かう「下向性下肢回旋運動連鎖」と
その逆に「足⇒骨盤」へと「下から上」へと向かう「上向性下肢回旋運動連鎖」の二種類があるのです。
なので、骨盤の角度を変えただけで全てのO脚、X脚が改善する訳では無いのです。
更には、骨盤から起こらずに膝を中心に回旋運動連鎖が起きているケースや、重心の位置が変わる事で「関節モーメント」が変化して普通の回旋運動連鎖ではない。
イレギュラーな回旋運動連鎖が起こるケースもあります。
下肢回旋運動連鎖が直るO脚の原因である事は間違い無いのですが、それでも色んなパターンがあり得るのできちんと改善しようと思うとちょっと複雑なんですね。
<今回のまとめ>
〇骨の形によるO脚は基本的に直らない
〇直るO脚は「下肢回旋運動連鎖」が関係している
〇下肢回旋運動連鎖には通常の「下行性」だけでなく「上行性」の下肢回旋運動連鎖や重心位置などでイレギュラーな連鎖が出るケースもある。
次回ですが、回旋運動連鎖以外にも直るO脚の要素がもう一つあると私は思っています。
実はそれは「機能」と「構造」の両方の要素を兼ね備えた「筋膜」なんです。
特にず~~っと物心ついた時からO脚だった方や、激しいスポーツで特定の筋肉の筋膜が固くなってしまった人のO脚はなかなか改善しないケースが多々見られます。
次回はO脚(X脚)と「筋膜」に関係についてお話したいと思っています。